研究スタッフ


市川伸一(いちかわ しんいち)

東京大学:名誉教授、文学博士

帝京大学中学校・高等学校:校長補佐

専門分野:教育心理学

Website: http://www.p.u-tokyo.ac.jp/lab/ichikawa/

 

学習、理解、推論、動機づけといった問題を軸に、認知理論と教育実践をつなぐことがテーマです。個別学習支援、指導法開発、地域教育の活性化などの実践に関わりつつ「教育をつくりながら考える教育心理学」を標榜しています。

 

役職等:学習支援研究機構 理事長 

    文部科学省中央教育審議会教育課程部会 副部会長

所属学会:日本心理学会、日本教育心理学会、日本教育工学会、日本教育実践学会、日本認知科学会

主著

『認知心理学を知る』(共編著、ブレーン出版,1987)

『学習を支える認知カウンセリング』(編著、ブレーン出版,1993 

『学習と教育の心理学』(岩波書店,1995)

『考えることの科学』(中公新書,1997)

『勉強法が変わる本』(岩波ジュニア新書, 2000

『学ぶ意欲の心理学』(PHP新書, 2001)

『学力低下論争』(ちくま新書, 2002)

『学ぶ意欲とスキルを育てる』(小学館, 2004)

『「教えて考えさせる授業」を創る』(図書文化, 2008

『勉強法の科学』(岩波書店, 2013)

『教えて考えさせる算数・数学』(図書文化, 2015)

『授業からの学校改革』(編著、図書文化,2017)

『教育心理学の実践べ―ス・アプローチ』(編著、東京大学出版会, 2019)

『「教えて考えさせる授業」を創る アドバンス編』(図書文化, 2020

 

瀬尾美紀子(せお みきこ)

日本女子大学人間社会学部:教授

博士(教育学)

専門分野:教育心理学

Website: http://researchmap.jp/seo_mikiko/

 

自立的な学習者を育てるためには,どのような教育のあり方が求められるかについて,メタ認知,学習方略,動機づけに着目して検討しています。小中学校の先生方と授業づくりや学習法講座の開発を共同で行い,子どもたちの「学ぶ力」をどのように高めていけるか考えています。

   

役職等:学習支援研究機構 副理事長

所属学会:日本教育心理学会,日本心理学会,日本教育工学会ほか

主著

瀬尾美紀子 (2013). 必要な援助を求める-学業的援助要請 中谷素之・伊藤崇達(編著)『ピア・ラーニング:学びあいの心理学』 金子書房

瀬尾美紀子 (2014). 学習の自己調整 市川伸一(編著)『学力と学習支援の心理学』放送大学教育振興会

瀬尾美紀子 (2016) . 21世紀の学習・教育実践に期待される教授・学習研究.(教育心理学年報,2016年)

Seo, M., Wang, M., Ishizaki, T., Uesaka, Y., & Ichikawa, S. (2017). Development and Improvement of a Learning Strategy Use Enhancement Program: Use of Lesson Induction and Elaboration Strategies.. In E. Manalo, Y. Uesaka, and C. Chinn (Eds.) Promoting Spontaneous Use of Learning and Reasoning Strategies: Theory, Research, and Practice for Effective Transfer. London & New York: Routledge.

瀬尾美紀子 (2019).  教訓帰納は学校でどう指導できるか 市川伸一(編著) 『教育心理学の実践ベース・アプローチ-実践しつつ研究を創出する-』 東京大学出版会

 

犬塚美輪(いぬづかみわ)

博士(教育学)

東京学芸大学:准教授

専門分野:教育心理学

Website:https://researchmap.jp/inuzuka

 

文章理解と産出について,その認知プロセスと指導方法の開発に取り組んでいます。特に論理的文章・説明的文章の読み書きに注目し,図表やアニメーションなども含む多様なメディアの理解にも興味を持っています。

 

所属学会:日本教育心理学会,日本心理学会,日本認知科学会ほか

主著

犬塚美輪 (2017). よりよく学ぶためのヒント. 鹿毛雅治 (編著)パフォーマンスがわかる12の理論 (pp.177-210). 金剛出版 

犬塚美輪 (2018) 認知心理学の視点―頭の働きの科学 (心について考えるための心理学ライブラリ).サイエンス社.

Miwa INUZUKA, Yuko TANAKA, Mio Tsubakimoto  (2018).  Do social media messages incorporated into television programming impact learning? The effects of disposition to critical thinking Proceedings of the 40th Annual Conference of the Cognitive Science Society.

Miwa Inuzuka, Yuko Tanaka, Mio Tsubakimoto (2019). Does incorporating social media messages into television programs affect the validation of incorrect arguments? Proceedings of the 41st Annual Conference of the Cognitive Science Society. 1942 - 1948.

犬塚美輪 (2020) 生きる力を身につける14歳からの読解力教室. 笠間書院.

 

小林寛子(こばやし ひろこ)

博士(教育学)

東京未来大学モチベーション行動科学部:准教授

専門分野:認知心理学、教育心理学

 

小・中・高校や地域の中で、子どもたち・先生たちと一緒に、「学ぶモチベーションとは何か」「より良く学ぶにはどうしたらよいか」を考えていきたいと思っています。特に、科学的概念の獲得や科学的思考の育成を目標とした学習法・指導法の開発、また、学習法・指導法の中に説明活動を取り入れていくことに興味があります。

 

役職等:学習支援研究機構 監事

所属学会:日本教育心理学会、日本心理学会、日本教授学習心理学会ほか

主著

小林寛子 (2017).  学習スタイルと教授スタイル.藤澤伸介(編著)『探究!教育心理学の世界』新曜社

小林寛子 (2017).  授業における教授方法.岡田涼・中谷素之・伊藤崇達・塚野州一(編著)『自ら学び考える子どもを育てる教育の方法と技術』北大路書房

小林寛子 (2019). 理解確認の視点.山本博樹(編)『教師のための説明実践の心理学』 ナカニシヤ出版

小林寛子 (2019) . 理科教育に関わる心理学研究の展望-学びのプロセスから授業を考える-.(教育心理学年報,2019年)

小林寛子 (2019).  科学的に考えるために必要な知識・スキルとは.市川伸一(編著)『教育心理学の実践ベース・アプローチ』東京大学出版会

 

小山義徳(おやま よしのり)

博士(教育学)

千葉大学教育学部:准教授

専門分野:教育心理学、英語教育

  

 児童生徒の学習スキルの中でも、特に「問いを立てるスキル」の育成に興味があります。小中学校の先生方と「問いに基づいた授業実践」の開発を行っています。また、学習動機と課題の量の関連を検討した「ヘミングウェイ効果」の研究も行っています。

 

所属学会:日本教育心理学会、日本心理学会、日本教育工学会、ほか

主著

Oyama, Y., Manalo, E., & Nakatani, Y. (2018). The Hemingway effect: How failing to finish a task can have a positive effect on motivation. Thinking Skills and Creativity, 30, 7-18.

小山義徳 (2018) (編著) 基礎からまなぶ教育心理学  サイエンス社

小山義徳 (2019).  英語リスニング学習の改善に向けて.市川伸一(編著)『教育心理学の実践ベース・アプローチ』東京大学出版会 

小山義徳 (2019). 教員養成課程の大学生のエッセンシャル・クエスチョン 生成スキルの育成 教育システム情報学会誌, 36, 17 – 27.

Oyama, Y.  (2019). Question Based Instruction (QBI) Promotes Learners’ Abilities to Ask More Questions and Express Opinions During Group Discussions. In Manalo, E. (Ed.), Deeper Learning, Dialogic Learning, and Critical Thinking: Research-Based Strategies for the Classroom. Routledge

 

篠ヶ谷圭太(しのがや けいた)

博士(教育学)

日本大学経済学部:教授

専門分野:教授・学習心理学

 

 認知心理学に基づいて,効果的な学習法や指導法に関する研究を行っており,家庭学習(特に予習)と授業での学習をいかに関連づけるかに興味があります。生徒を対象として学習法に関する講座を実施するだけでなく,教育現場と共同しながら,生徒の学習の質の向上に向けた指導法の開発に当たっています。

 

役職等:学習支援研究機構 理事

所属学会:日本教育心理学会,、日本心理学会、日本教育工学会、ほか

主著

Shinogaya, K . (2017).  Preparatory learning behaviors for English as a second language learning: the effects of teachers’ teaching behaviors during classroom lessons. In Manalo, E., Uesaka, U., & Chin, C. A. (Eds).  Promoting Spontaneous Use of Learning and Reasoning Strategies. Routledge

Shinogaya, K. (2018).  Motives, beliefs, and perceptions among learners affect preparatory learning strategies.  Journal of Educational Research, 111(5), 612-619.

篠ヶ谷圭太 (2018) . 関連づけの視点から見た教授・学習研究の動向と展開可能性.(教育心理学年報,2018年)

Shinogaya, K.  (2019). Effective ways to prepare for deeper learning of history. In Manalo, E. (Ed.), Deeper Learning, Dialogic Learning, and Critical Thinking: Research-Based Strategies for the Classroom. Routledge

篠ヶ谷圭太 (2019).  効果的な予習を実現するためには.市川伸一(編著)『教育心理学の実践ベース・アプローチ』東京大学出版会

篠ヶ谷圭太 (2019). 予習・振り返りの視点.山本博樹(編)『教師のための説明実践の心理学』 ナカニシヤ出版

篠ヶ谷圭太 (2019).  信念と動機づけ.上淵寿・大芦治(編)『新・動機づけ研究の最前線』 北大路書房

 

深谷達史(ふかや たつし)

広島大学教育学部:准教授

博士(教育学)

専門分野:教育心理学(教授・学習)

Website: https://researchmap.jp/fukaya

 

調査や実験に加え,実践的アプローチを用いて,自立した学習者を育成するための学習指導(授業づくり,家庭学習指導,教育評価)のあり方,教師教育(教員養成,教員研修)のあり方を探究しています。所属大学では,地域の小・中学生を対象に,学生とともに認知カウンセリングを実践しています。

 

役職等:学習支援研究機構 理事

所属学会:日本教育心理学会,日本心理学会,日本教育工学会ほか

主著

深谷達史  (2016). 『メタ認知の促進と育成―概念的理解のメカニズムと支援―』 北大路書房

深谷達史  (2016). 学力の分類と指導 自己調整学習研究会 (編) 『自ら学び考える子どもを育てる教育の方法と技術』 北大路書房

Fukaya, T., Uesaka, Y., & Ichikawa, S.  (2018). Investigating the effects of Thinking after Instruction approach: An experimental study of science class. Educational Technology Research, 41, 1-11.

深谷達史・田中瑛津子  (2019). 教えあいを促す高校の学習法講座 市川伸一 (編)『教育心理学の実践ベース・アプローチ-実践しつつ研究を創出する-』 東京大学出版会

 

鈴木 雅之(すずき まさゆき)

博士(教育学)

横浜国立大学:准教授

専門分野:教育心理学

Website: http://m-suzuki.com/

 

学習動機づけや学習方略使用に影響を与える要因について幅広く研究を行っています。特に,テストが学習者に与える影響のメカニズムの解明や効果的なテストの運用方法の提案に関心があります。

 

役職等:学習支援研究機構 理事

所属学会:日本教育心理学会,日本心理学会,日本テスト学会ほか

主著

鈴木雅之  (2012). 教師のテスト運用方法と学習者のテスト観の関連―インフォームドアセスメントとテスト内容に着目して― 教育心理学研究, 60(3), 272-284.

鈴木雅之・豊田哲也・山口一大・孫媛  (2015). 認知診断モデルによる学習診断の有用性の検討―教研式標準学力検査NRT「中学1年数学」への適用― 日本テスト学会誌, 11, 81-97.

鈴木雅之・西村多久磨・孫媛 (2015). 中学生の学習動機づけの変化とテスト観の関係 教育心理学研究, 63(4), 372-385.

鈴木雅之  (2016). テストの作成と運用 自己調整学習研究会(編) 『自ら学び考える子どもを育てる教育の方法と技術』 北大路書房

Suzuki, M., & Sun, Y.  (2017). Effects of students' perceptions of test value and motivation for learning on learning strategy use in mathematics. In E. Manalo, Y. Uesaka, and C. Chinn (Eds.) Promoting Spontaneous Use of Learning and Reasoning Strategies: Theory, Research, and Practice for Effective Transfer. London & New York: Routledge.

Suzuki, M., & Akasaka, K.  (2018). Do emotions after receiving test results predict review activities? An intra-individual analysis. Japanese Psychological Research, 60(1), 1-12.

鈴木雅之  (2019). 数学力構成要素の測定と指導法開発 市川伸一(編) 『教育心理学の実践ベース・アプローチ-実践しつつ研究を創出する-』 東京大学出版会